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電動バイクの保険

電動バイクで公道を走行するにはさまざまな制約があります。保険については、電動バイクを購入とともに自賠責保険に加入する義務があり、未加入のままで走ると「50万円以下の罰金または1年以下の懲役、6カ月以内の免停」という罰則を受けることになります。

こちらでは電動バイクの保険に加入する理由や種類、補償内容などを解説していきます。

電動バイクの保険は一般的なバイクと同じ

電動バイクだからといって保険の内容が変わるわけではなく、手続きや料金などはガソリンバイクと同じです。車種区分と年齢、等級(バイクを運転する人の事故実績)で保険金額が決まります。

気になる車種区分ですが、排気量のない電動バイクの場合は下記のように定格出力によって加入できる保険プランが分かれます。

【電動バイクの定格出力と車種区分】

  1. 0.6kW以下(~50cc):原動機付自転車
  2. 0.6kW超~1.0kW以下(50cc超~125cc):普通自動二輪車
  3. 1.0kW超~20kW以下(125cc超~250cc):普通自動二輪車
  4. 20kW超(250cc超~):大型自動二輪車

車種区分によるバイク保険料は、125cc以下の1と2は同額、125cc超~250cc、250cc超の3つのカテゴリーに通常は分かれています。

自賠責保険

自賠責保険の料金

バイクの自賠責保険は法律で定められている保険のため、どの保険会社で加入しても保険料は同じです。

電動バイクの大多数を占める0.6kW~1.0kW以下の原付タイプであれば、下記のような保険料になります。長期間の契約ほど1年あたりの保険料がお得になります。

  • 1年間:7,070円
  • 2年間:8,850円
  • 3年間:10,590円
  • 4年間:12,300円
  • 5年間:13,980円

※2022年6月時点

このように5年間の契約は1年あたり約2,800円となり、1年間で契約するより断然安くなります!

自賠責保険の補償内容

自賠責保険は、被保険者が運転したバイクで他人を死傷させた際に補償される対人賠償です。相手が負傷した時、事故による後遺症が残った時、死亡した時にそれぞれ補償限度額内で支払われます。

任意保険

任意保険の料金

任意保険の保険料は車種区分、被保険者の年齢、等級、そして補償内容の組み合わせで変わります。そのため任意保険の相場といっても個人差が大きく、原付タイプでも年間1万円~7万円台と支払い料金の幅が大きいのが特徴です。

任意保険の補償内容

自賠責でカバーされなかった部分を補償できるのが任意保険の強みです。自賠責の補償金額を超える慰謝料や相手の車やモノを壊した時や、同乗者や自分自身のケガや死亡、バイクの損害等幅広い範囲を補償してくれます。

基本補償に加え、保険会社によって特約が用意されていることがあります。それらを加えればさらなる補償の充実を図ることができます。

電動バイクに任意保険が必要な理由

 

電動バイクはあまりにも気軽に利用できる乗り物のため、年間数万円もの保険料を掛かる任意保険への必要性を感じない方がいるかもしれません。

しかし車道を走る以上、他の車両に傷をつけてしまう可能性もあれば、歩行者に重度の怪我を負わせてしまう可能性もあります。追い抜かれた車が接触して怪我をしたり車両が傷ついたりすることもあるでしょう。アクシデントが起こった際、フレームに守られていない電動バイクは自動車よりリスクが高いことを忘れてはいけません。

加入義務である自賠責保険は事故を起こした本人の傷害補償は一切なく、加えて自賠責保険だけでは相手への補償をまかなえないことも多いのが現状です。年間数万円の保険料を支払ったとしても「万が一の時の安心感」を得られる任意保険は検討する価値ある商品です。

電動バイクに対応する任意保険

 

【チューリッヒ保険会社のスーパーバイク保険】

  • 基本補償内容:対人賠償保険、対物対象保険
  • 付帯補償:相手への補償、搭乗者への補償、自己所有物補償など
  • 特徴:24時間対応、レッカー移動やレンタカーサービス、帰宅費用サポート
  • ネットからの申し込みは初年度最大で1万円割引(申し込み条件により異なる)
  • 保険料例:ホンダPCX125ccの場合16,720円/年(29歳・6等級)

参照元:チューリッヒ スーパーバイク保険例(https://www.axa-direct.co.jp/bike/goodprice/model_case/05.html )

【アクサダイレクトのバイク保険】

  • 基本補償内容:対人賠償保険、対物対象保険、自損事故保険、無保険車障害保険
  • 選べる基本補償:人身傷害保険特約、搭乗者への補償
  • 特徴:ゴールド免許や年間走行距離、バイク走行目的などライフスタイルに合わせた保険料を提供
    24時間対応、初期対応サービスなどで迅速に処理
  • ネット申し込み割引あり
  • 保険料例:ホンダPCX125ccの場合15,350円/年(30歳・6等級)

参照元:アクサダイレクトバイク保険(https://www.axa-direct.co.jp/ad/lib01.html?cid=b_gaw_001_001)

【三井ダイレクト損保のバイク保険】

  • 基本補償内容:対人賠償保険、対物対象保険、人身傷害補償特約
  • 特徴:ネットで簡単手続き、充実のロードサービス、24時間対応
  • ネット申し込み割引あり
  • 保険料例:125cc以下の場合24,310円/年(26歳以上・6等級)

参照元:三井ダイレクト損保 バイク保険(https://www.mitsui-direct.co.jp/bike/feature/)

参照元:三井ダイレクト損保 バイク保険(https://www.mitsui-direct.co.jp/webra/before/M01304.asp?uk=&bf=&ct= )

自動車保険のファミリーバイク特約が利用可能

ファミリーバイク特約とは、自動車の任意保険に加入している人が付けられる特約のことです。このファミリーバイク特約は125cc以下(1.0kW以下の電動バイク)が補償対象になり、対人・対物賠償補償や人身傷害事故、自損事故などが補償されます。

補償が受けられる対象者は自動車保険の記名被保険者とその家族なので、自動車と原付バイクを所有している家庭に向いています。

ファミリーバイク特約の大きなメリットは、バイク保険に単独で加入するより保険料を抑えられること。家族で複数台の原付バイクを所有していても、1台の自動車保険でカバーできます。

反対にデメリットは車両保険やロードサービスが付いていないことです。事故で破損したバイクの補償はなく、タイヤのパンクやガソリン切れの際のロードサービスを受けられません。遠出をする機会が多い方や事故の際の車両補償が欲しい方は単独のバイク保険の方がいいでしょう。

業務用・法人契約の場合は保険選びに注意!

バイク保険に加入する際、そのバイクをどのような目的で使用するかで支払う保険料は変わります。

このバイクの使用区分の告知は、事故に遭うリスクを測るものでバイクの場合は「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務用」に分類されることがほとんど。運転時間や走行距離が長くなる可能性の高い業務用の保険料金が最も高い保険料を支払うことになります。

使用区分を「業務用」もしくは個人契約ではなく「法人契約」である場合は、一般的な任意保険の適応外になるため正しく告知して適切な保険料を支払いましょう。もし事実と異なる告知をすると「告知義務違反」として契約解除される、保険金の支払いがされないといったペナルティがあります。ペナルティを受けないためにも契約の際には正しい情報を告知してください。